おじいちゃん
無力です。
無気力ではなくて笑
昨日、おじいちゃん犬のシャンプーの予定でしたが、お迎えに行ってビックリ。
16歳とは思えないほど元気で居たあの子が、物凄くぐったり。
正直、シャンプーどころじゃないな、とは思いつつ、飼い主さんは綺麗にしてやって欲しい、少しでも、というのでその場で無下にすることも出来ず預かることに。
とはいえ、片道40分。
ケージもなるべくピッタリサイズでないとフラフラしてしまうので入れたまま回転できず(前はできたが、もう体が踏ん張れないため)
店に向かう途中にもらしたうんちで汚れてしまい、足とお尻などをシャワーですすいでケージドライ。ケージではないか。床ドライ?そしてお返し。
この子、初めてうちに電話をくれたのが「噛むから他では断られてしまった」ということでしたが、うちに来てくれていた数年間、1度も噛むことなく特別難しい技術を使ったわけでもなく、ただ優しく、そして嫌のサインが出るところは完璧に仕上げないという簡単なことでやって来た。
尻尾は気分が良い時だけ刈り込んでしまってサクッと終了。あとはお医者さんにこまめに皮膚を見てもらってケアをする。
本当に難しいこと無いし、お迎えに行くと元気に喜んで迎えてくれる子だった。フロントラインする時だけかな怒ったのは笑
でもこれはやらないと、ね。
最適なのは、移動距離が少ない近場のお店でやってもらえればもっとこまめにやれて、綺麗にしてやれたのにな。
何件か断られたって言うけど、みんなどういうことを考えてこの子に向き合ったのかな。完璧に仕上げてトリマーが完結させないといけないと思ったのかな。そうじゃないんだよ。
トリマーと医者と飼い主さんがそれぞれ出来ることを共同でやっていくと、解決することもあるんだよ。
お医者さんが出来ない手入れならトリマーがやるし、トリマーがやれないケアはお医者さんがやるし、飼い主さんは自分の気持ちと犬の事を真面目に考えて判断するし、みんなで話し合って気持ち伝えあってやれば結構出来るもんなんだよ。
色んなトリマーがいるけど、自分は老犬はあまりトリミングしない方向で考えてます。
少なからず負荷がかかるので、そこに命すり減らすより簡単なことだけやって飼い主さんと1秒でも長く穏やかに過ごして欲しいという思いです。
お断りする子は居ませんが、やらない方がいいんじゃないかと思えば雑に仕上げるしやらない所もあるし、長期で考えるし、完璧だけが仕事じゃないと思っています。
老犬だからこそ綺麗にしてあげたいというトリマーが多くみかけるので酷く叩かれそうですけど、だからって自分の考えは譲れないもんです。
あ、老犬だからこそ例えば排便周りなどは清潔にしておかないと、というのはありますけどね。
ちょっとだけ、無理なことはせず、穏やかに。という老後を送って欲しいなと。
そんな気持ちです。